泰明窯は、現在の場所に窯を構えて以来、辰砂釉を始めとする独自に開発した数多くの窯変釉を用いて、普段使いの器にも美的なうるおいを与える品を提供すべく、制作に取り組んでいます。
窯変釉は窯の焼成雰囲気等により微妙に変化する為、一品一品が同じにはなりませんが、その分独特の味わいを感じていただけるものと思います。
焼成時、窯の中の僅かな温度変化などにより、微妙に色合いが変化する釉薬、それが辰砂釉を始めとする窯変釉です。過去、先人達はこの神秘な色彩を求めて試行錯誤を繰り返してきました。泰明窯ではこの窯変釉を長年に渡り探求し、様々な独特の色合いの釉を生み出す事に成功しました。その結果を壺、花器、茶器だけでなく、日常使用する湯呑、皿などの食器類にも用い、日々の暮らしに潤いを与える魅力ある品を提供出来る様、制作に取り組んでいます。
辰砂釉・・・還元焼成により血紅色に発色する釉です。
磁器に用い色釉の一種で、釉薬に含まれる銅が還元炎により血紅色を呈します。
昔、中国において製造された作品に見受けられます。有田においても約400年前の品に未完成ながら見受けられます。